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【新・味いちもんめ】の舞台裏
第1回 名店の“まかないレシピ” -1- イタリア料理『giglio ぢりお』
新コーナー【『新・味いちもんめ』の舞台裏】。まず最初は、本誌'07年18〜20号に掲載されたコラム『名店の“まかないレシピ”』を、3回にわたってお送りします。福田氏が取材の中で出会った料理人の方々に教えていただいた「ないしょの“まかないレシピ”」を、本誌掲載時には紹介できなかった写真なども併せて掲載。ぜひ皆さんもお試しあれ!
取材・文/福田幸江(『新・味いちもんめ』シナリオ執筆者)
イタリア料理店 『giglio ぢりお』
東京都中野区野方6-6-2
サンクリバージュ野方1F
TEL/FAX 03-3336-6006
店舗外観
欧州放浪を経て“料理の道”に辿り着いた、熱い女性シェフ。
 長いカウンターにオープンキッチン。イタリア料理店『ぢりお』は、日本料理でいうカウンター割烹のようなお店だ。そのカウンターの中には無口で華奢な女性のシェフが1人。
シェフ・波多江氏は、料理に対する繊細さと、大らかな人柄を併せ持つ好人物。
 オーナーシェフの波多江百合子氏は、特異な経歴の持ち主。高校卒業後、ぶらりと3か月の渡欧の旅に出る。当時の波多江氏は、「絵描きになろうか料理人になろうか」と迷っていたという。帰国後、アルバイトでお金を貯め、前回ほとんど回らなかったイタリアへ渡る。将来の職業を決めかねつつも200軒も店を飲み歩き、食べ歩き、現地のリストランテでシェフ修業を開始。そして帰国後、東京の有名店『サバティーニ・ディ・フィレンツェ』で修業。当時は女性が料理人を目指すなんて珍しい時代。マニッシュな波多江氏は「男性の先輩に包丁を持って追いかけ回されたり、取っ組み合いのケンカも経験した」そうだ。そして自分の理想の店を持つべく独立。それがかれこれ10年前のお話。…なんだか伊橋くんとダブる。「独立当初は、料理は自己表現」と思っていた波多野氏。でも、目の前でお客さんと接しているうちに「お客さんが食べたい料理を自分のスタイルで出す」という考えに変わり、「料理することがもっと好きになった」という。でも、1人で取り仕切っているだけに、疲れてモチベーションがダウンすることもあるのでは?
「あんまりないな〜。…だって“美味しかった”という言葉を聞くと本当にうれしいし、そういうお客さんの笑顔が見たいから」
 波多江氏を動かすもの、励みとするものはお客さんの喜ぶ顔。一見きれいごとに聞こえるが、ジャンルに関係なく一流の料理人と呼ばれる人達は肩の力が抜け、自然と心から『お客さんへの気持ちを考える』ようになり、哲学とも言うべき自分の考えやスタイルを身に着けていくのだと思う。取材で私が出会った料理人の方々はみな、技術だけでなく心も一流の方たちばかりだった。
【MENU】天然鯛カブトのサルサ・ベルデ
魚介のパスタや魚料理に使う出汁(フュメ・ド・ポワソン)を作る時に使った天然鯛のアラを、“サルサ・ベルデ”でいただく料理。「サルサ」はソース、「ベルデ」は緑、緑のソースの意味で、今回のソースはパセリを使用。「鯛は天然物がお勧め。平目、カレイ、スズキでも美味しい。養殖の鯛は脂がきつく匂いが出る」とのこと。

●作り方
【1】パセリは縮んだ葉の部分葉を使うので、茎からちぎる。
【2】ミキサーにパセリとアンチョビ、ケッパー、バルサミコ酢、ニンニク等を、味をみながら少しずつ入れ、トロリとするまで回せば完成。
【3】天然鯛のアラをザルに置いてタップリの熱湯をかけ、ウロコを取る。
【4】鍋に【1】と香草を入れ、かぶる程度の水を注いで強火にかける。沸騰したら弱火にして約20分。
【5】熱々のアラを皿に乗せ、軽く塩、コショウ。少量のオリーブオイルを回しかけ、サルサ・ベルデを添えれば完成。(出汁は捨てずに、他の料理に)
※シェフお勧めの飲み物は、冷やした赤ワインのサンペレグリーノ(イタリアの炭酸水)割。まかないなのにお酒?「修業先のイタリア人シェフたちは、まかないでも必ずアルコールを飲んでいた」そう。さすが鷹揚で陽気なイタリア人!

●材料・1〜2人前
天然鯛のアラ(カブト、カマ部分)1/2尾分 ローリエ セロリ パセリなどの香草
サルサ・ベルデ材料:パセリ アンチョビ ケッパー ニンニク バルサミコ酢 オリーブオイル  材料の分量は好みで調節。パセリはタップリ1束以上あったほうがよい。