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【新・味いちもんめ】の舞台裏
第30回 今日も食べては書いてます! …Vol.27 独立編 第2集のカバー
コミックス『味いちもんめ』のカバーを飾る美しい料理たち。まさに「目の正月」と言う他ない逸品揃いでありますが…今回はその撮影舞台裏を、福田氏が眼と舌でリポートしてくれました。
文/福田幸江(『味いちもんめ〜独立編』シナリオ執筆者)
煮物椀

第2巻カバーの料理。労をいとわない、手仕事の美しさを感じる煮物椀。日本料理の奥深さを感じさせる一品です。

撮影

ちょっぴり緊張する撮影。お椀の位置をカメラマンさんと決める正木さん(左)。

煮物椀逆
正面からは一つの月冠しか見えないので、お椀を回してもう一つの月冠を撮ってみました。色合いが違っていてきれいです!
【夜のお食事】
お料理はお任せのコース料理をいただきました。
白和え
海老、蓮根、独活(うど)、芹、椎茸の白和え。やさしいお味でした。
押し寿司
平目の昆布じめの押し寿司。木の芽が透けてとってもきれい!!
揚げ物
筍、空豆の天ぷら。筍の淡いえぐみが春を感じさせます。
煮物椀(鴨)
鴨のすり流し。なめらかな口当たりで本当に美味しかった〜。
お造り
鯛と赤貝のお造りだったのですが、気づくと平らげていて撮影できず。つい食べてしまうという、よくあるミスです…。
焼き物
甘鯛の酒盗焼きはお酒が進む一品。お隣はもちもちとした蓬麩(よもぎふ)の胡麻味噌焼き。
煮物
金目鯛、小松菜、厚揚げの煮物、どこか懐かし感じがする味でした。
ご飯
最後のシメは蜆のお茶漬け。いい出汁出てます! おかわりしたくなったほど美味しかったです。
 3月の末、『味いちもんめ〜独立編』の第2集が発売されました。今回はそのカバーの撮影裏話です。

 お料理を作っていただいたのは、東京千代田区二番町、旧日本テレビ南館のすぐそばにある、割烹『正木』のご主人・正木さん。撮影は2月の半ば、忙しい仕込みの合間に店舗にて行われました。

 今回のお料理は『煮物椀』です。撮影当日、お料理を見てビックリ! 担当編集者は具体的に「こんな料理を作ってほしい」というオーダーは出していなかったそうなのですが、正木さんは発売日に合わせて、春らしい一品を用意されていました。

 お椀の中には「筍の子の桜月冠」、「鍵蕨(かぎわらび)」、「鯛」、「花びら独活(うど)」、「桜花」が美しく盛り付けられていました。春先に獲れる鯛は別名桜鯛。筍、蕨は春の山菜。独活も桜が咲く頃からが旬。それを桜の花びら型にして薄っすらと桜色に染めてあり、まるでお花見のようで春爛漫といった感じです。
 
 その中で圧巻だったのは筍の桜月冠です!
月冠とは切り口が二重の環に見えるよう細工する日本料理の技法で、有名な物では牛蒡(ごぼう)の芯を丸くくり抜いてすり身を入れ込んだ京料理の牛蒡月冠があります。

 しかし正木さんのお作りになった月冠は筍の中央を桜型に抜き、若布で縁取った鯛の白子を入れ込むという、とても手が込んだもの。写真では見えませんが、見えている月冠とは逆の、中が筍で外側が白子になったものが入っていました。「写真には写らないかもと思いながらも「同じ物を2つ作るのは…」と、違うものをお作りになったそうです。
 
 料理の技にも驚かされましたが、見えない部分にも手を抜かない正木さんのお人柄に、「う〜ん、さすが!」と唸ってしまいました。

 撮影後、夜のコースをいただくことになり、カウンター席へ。幸運なことに、刺身を引く様子や盛り付けなど、正木さんの姿と手元、さらにカウンター内が丸見えです。カウンターの中はピカピカで無駄な物は何もなくスッキリしていて、食材の扱い方や盛り付けもすごく丁寧。そして出されるお料理も繊細で上品で、神経が細やかなお人柄が表れた美味しいものばかりで大満足でした! いや〜勉強になります!!

 勉強といえば、正木さんと奥様の女将さん(気さくな方で超美人!!)がされたお話しが、嬉しいことにネタの宝庫でした!

 料亭で修業後若くして独立開業したこと、開業直後の苦労話、内装のこと、食材や食器への拘り、業界の裏話、接客の難しさ、経営のこと…などなど。伊橋くんのこれからの展開に参考になるお話ばかり! ここではネタバレしてしまうのでご紹介しませんが、小出しにして物語に織り込んでいこうと思っています。