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第38回 今日も食べては書いてます! …Vol.35 卓袱(しっぽく)料理
今回、福田氏が食した卓袱料理。あまり耳馴染みない言葉ですが、落語『時そば(うどん)』などに登場する「しっぽくそば(うどん)」も、元を辿ればこの卓袱料理が語源だそう。歴史深い料理なんですね。ところで今何時だい? 十、十一、十二…あぁまだ仕事が終わらない…。
文/福田幸江(『味いちもんめ〜独立編』シナリオ執筆者)
卵豆腐のオクラカニあん

さっぱりと前菜。卵豆腐にカニあんをかけたもの。緑色のは細かく叩いたオクラ

白インゲン豆の蜜煮

品のいい甘さに煮あがっていた白インゲン豆の蜜煮。

お造り

ヒラマサ、地タコ、マグロ、イカの盛り合わせ。

おひれ

おひれと呼ばれるお吸い物。飲む前のお吸い物ってなんだかホッとします。

カマボコ三品盛

わざわざ長崎から取り寄せてくださった長崎の蒲鉾。手前左の鰯の蒲鉾がうまかった! 初体験の味でした。

揚げ物

揚げ物は自家製の辛子蓮根と鯵の変わり揚げ。辛子蓮根は大好物!!

くじら大和煮

くじら肉をお取り寄せして作った大和煮。缶詰の大和煮は食べたことがあるけれど、手作りの味は初体験。美味しくてお酒が進むクン!!

角煮

おなじみ豚肉の角煮。 別名東坡煮。角煮の中国から伝わった東坡肉(トンポーロー)が沖縄県でラフティーとなり、長崎では東坡煮(とうばに)になったといわれていますが、ラフティー、または東坡煮から影響を受け、さらに変化した料理が豚の角煮だという説もあります。

バスティー

憧れのバスティー!! 卓袱料理を調べていると必ずバスティーの写真が出てきます。いかにもオランダやポルトガルの影響を受けていそうな長崎独特の料理です。どんな味がするのか一度食べてみたいと思っていて、願いが叶って感激!! モヤシ、キクラゲ、シイタケ、鶏肉、ゆで卵、枝豆などを出汁で炊いた(炒め煮かも?)ものの上に、パイ生地を網目にのせてオーブンで焼いたもの。下の味付けはあっさり和風なのですが、パイ生地と共に食べるとコクが出て旨みが増します。上は洋風、下は和風。食べてみると、和華蘭料理といわれる所以に納得!!

皿うどん

シメは長崎名物・皿うどん!! これまた大好物!! コースに入っていなかったのですが特別に作っていただきました。ごちそうさまでした!!

 お料理の資料写真やうんちくなど、いつも何かとお世話になっている『とっとっと』さんという日本料理店があるのですが、そこのお品書きに気になるものがありまして…。
 それは1年近く前に、長崎県ご出身の板長さんがちょっと変わったものを…と新たに加えた卓袱料理のミニコース。
 なぜ気になっているのかというと、以前、物語の中で卓袱料理の豚の角煮をテーマにしたことがあるにもかかわらず、ちゃんとしたものは食べたことがなかったから。
 しかしそのコースは3名から要予約。この「予約」というのがルーズな自分にとって最大の難関で、はて、どうしたものかと長考していました。
 しかし好機到来! 実は8月は誕生月。もう何十回となくこの日を迎えているため、目出度くもなんともないんですけどね。
 それに昔から、何も誕生日のその日に限って! ということが多発。家族が救急車で運ばれて入院すること数回。飼い猫が死亡。一昨年は初夏に受けた仕事がフタを開けてみた ら膨大な量で、気づくと季節はすでに秋…。
去年は仕事でご飯も食べられず、深夜にファミレスでハッピーバースデー…。それに家族で誕生日会をしても、料理を作ったり片づけたりは自分。ホント誕生日なんて目出度くな い!! しかしこれではいけない(何が?)と、今年くらいは楽しくするべく、張り切って予約することにしたのです!!
 そして当日。いや〜誕生日ってホントいいもんですね〜!「板長さん、ありがとう!!」と叫びそうになったくらい、ミニコースのお値段で、本格的なお料理をサービスしていた だきました。(詳しくは写真とともにご覧ください)

 ここで卓袱料理について少々…。
 卓袱料理は江戸初期の長崎で起こった膳組みで、朱塗りの円卓を囲み、人数分いっしょに盛った料理をめいめいが取り分けて食べる中国の食事様式を取り入れたものです。
 別名、和華蘭(わからん)料理とも言われることから、料理は中国、オランダの要素を取り入れ、和風にアレンジされています。
 また、卓袱の卓は円卓、袱はテーブルクロスのことで、卓袱とはズバリ朱塗りの円卓のことなのだそうです。
 ちなみに「巨人の星」の星一徹がひっくり返すことで有名なちゃぶ台は、漢字で書くと卓袱台となり、卓袱料理の円卓がルーツになっているといわれています。
 卓袱料理の宴席は、あらかじめ刺身と酢の物や口取りなどの前菜が並べられていて、客が着席すると「御鰭(おひれ)」と呼ばれる鯛の身とヒレが入ったお吸い物が供され、こ れをいただきます。これを宴席開始の合図とするのが習わしだそうで、「お客様1人に対して鯛一尾を使い、おもてなしする」といった意味があるのだとか。
 その後、バスティーなどの焼物、みそ汁、山海の幸を使った大鉢、豚の角煮が入った中鉢、ご飯、煮物、水菓子…と続き、最後は梅椀と呼ばれるお汁粉などの甘味が出されて宴 席は終了となります。

 私が『とっとっと』さんでいただいた卓袱料理は、ほぼフルコース。ちょっと違っていたのは、ご飯、水菓子、梅椀が省略されていたことくらい。板長さん曰く「どうせ甘い物 は食べないでしょ?」。はい、食べません(笑)。酒飲みだということがバレバレだったようです(苦笑)。
 数年ぶりに充実&感動した誕生日を迎えたワケですが、最後4人分のお会計は自分。誕生日に自腹かよ…と思ったけれど、忙しい平日に姉&弟が集まってくれたんだし、ヨシと しよう!
 父からお小遣いも貰っちゃったし。さ、来年の誕生日は何食べよう!?