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【新・味いちもんめ】の舞台裏
第52回 今日も食べては書いてます! …Vol.49 お酒の飲み方
残念ながら担当の私(下戸)には、「酒飲みの美学」が今ひとつ分からないのですが、酒飲み作家たちが書く文章は大好きだったりします。今回福田氏は、そんな錚々たる酒飲みたちの学び舎に行かれたようで…。
文/福田幸江(『味いちもんめ〜独立編』シナリオ執筆者)
(1)お刺身盛り合わせ
(2)自家製さつま揚げ
(3)ウニの煮こごり
(4)自家製チャーシュー
(5)百合根の梅肉あえ
(6)菜の花のゴマあえ(たぶん…)
(7)千枚漬け
(8)鴨、つくね、鶏の串焼き
(9)かぶら蒸し(た、たぶん…)
(10)生海苔酢
どれも美味しくいただきました。もっと料理を 注文していたのですが、酒が回ったせいか撮り 忘れが多発。料理名も怪しい部分がありますが、 何卒ご容赦を…。
 ここ最近、家飲みにはまっていました。
というのも「味いち」とは別件の仕事が一段落して、ちょいとヒマになってしまったから。
忙しかった頃は家で料理を作ることも少なく、外食が続く日々を送っておりました。もともと料理することは好きだったので、結構ストレスを溜めていたのです。
 それで最近、好きな料理を毎日作っているわけですが、全部自分の嗜好に合わせた酒の肴のようなものばかり。と言っても、あまりお米を食べないため、ハンバーグやカレーなどのご飯のおかずといったものも酒の肴になっちゃうんですけどね(笑)。
 ヒマに飽かせて作ったものは白菜やピクルス、キムチなどの漬物、生のビーツと牛肉の塊で作ったボルシチ、皮から作る餃子、海老の真薯など、ちと手間がかかるもの。簡単な作り方も多々あるのですが、職業柄プロの料理人さんが読むような専門的なレシピもあるし、料理人さんの苦労も少しは分かるかな〜と、結構本格的な料理に挑戦していました。
 するとどうしてもお酒がすすんじゃうんですね〜。料理である種の達成感を感じちゃって、ひと仕事終わった後の一杯って感じでグイグイダラダラと…。
 一晩にビール500mlを6本にレモンサワー3杯飲んだ日もあったり、料理に合わせてワイン1本とか日本酒の四合瓶1本をぬる燗で、とか。はまり出すと止まらない性分なので、家飲みなのに二日酔いもしばしば。

 そんなある日、別件仕事でお世話になったよく飲みに誘ってくださる編集Aさんから連絡が。ちょいと気になる『金田』さんとういう居酒屋さんがあるので、飲みに行きませんか? と。で、Aさんの奥様も交えてそのお店に行くことになったのです。
 結構有名なそのお店は、昔ながらの居酒屋さんという感じ。店の扉を開けると店名とは別に「金田酒学校」という看板があり、1階はコの字型のカウンターが2つ。2、3階は座敷席です。私たちは3名だったので2階のお座敷へ。そしてオーダーとなるのですが、料理の品数が豊富なことにまずはビックリ。
 また、オーダーの仕方が一風変わっていて、お品書きに小さな白い紙が数枚ついているのですが、選んだ料理名を自分で白い紙に書くというしくみ。よくオーダーが通っていなかったり言い間違えて違う料理が届き、注文した、しないでその場の会話が途切れて雰囲気が変わることがあります。このシステムならそんな心配はありません。
 そしてお料理もほとんどが手作り。食に詳しいAさん夫妻とも話が弾みます。時間を忘れて飲んで食べておしゃべりしていたら、お店のおばちゃんが「ラストオーダーです」と伝えに来ました。時計を見るとまだ21時半。
宴たけなわでこれから本腰入れて飲むぞ、といった時間です。慌てて「料理だけラストオーダーですか?」と聞くと、「お酒も」との答えが。急いで残った料理とお酒をいただいていたら、あっという間に閉店の22時。おばちゃんは「1階も終わってしまったので…」とニッコリ微笑みながら退席を促します。
 奥の座席にいたサラリーマン風の人は「あと一杯!」と粘っていましたが、私たちはお店を出ることに。1階に降りるとカウンターに椅子が上げられ、掃除が始まっていました。閉店時間にきっちり店を閉めるなんて…、と少し驚いたのですが、ハタと入口の「金田酒学校」という看板を思いだし、その意味がわかったような気がしました。
 酒飲みは酒に意地汚く、いつまでも飲み続け、ついつい長居をしてしまいます。また、お酒は少しなら百薬の長になるけれど、大量に飲んでは体に悪いし翌日にも差し障りが出ます。さらに、酔うとあらぬ性格が顔を出しとんでもない行動に出てしまうことも……。(って、全部自分のことですが)
 美味しい料理と共にほどほどのお酒を飲んで、さっと帰る。お酒の飲み方を教えてくれるそんなお店なんですね。後で調べてみたら、作家の山口瞳や映画監督の伊丹十三、著名な大学教授などが、このお店の先代に感謝して「金田酒学校」と名付けたと言われています。
 なるほど納得です。これからはもう少しきれいな飲み方をしなければ…です。日々家で酔い潰れてるなんて言語道断ですな…。
 その後、とりあえず「金田酒学校」を卒業(中退かも?)した私たち3人は、2軒目に入学すべく焼き鳥屋さんへ。そこは値段も安くて美味しく、店員さんも朗らかな気軽なお店。ただ、閉店時間に蛍の光が流れてきてビックリ! あ、長居はいけません…と思うものの、退席を促すにはこの手もあったかと、感心するも笑ってしまったのでした。
 いや〜世の中いろんなお店があって楽しいですな〜。そろそろ家飲みにも飽きてきたし、取材と称して今晩あたり、飲みに出かけてみましょうかね…。