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【新・味いちもんめ】の舞台裏
第78回 今日も食べては書いてます!
…Vol.75 熱燗にしたら茶わん蒸しになっちゃた件
昨今、本屋さんへ行けばとてもたくさんの料理本が並んでいます。では江戸時代までさかのぼってみると、そこに「料理本」なんて存在したのでしょうか? 実はあるんです。今回は、そんな江戸レシピに福田氏が挑戦!
文/福田幸江(『味いちもんめ〜独立編』シナリオ執筆者)
自分の母校でもある小学校の桜の木。数十年前、この満開の桜を見ながら入学したのかと思うと感慨深いものが。でも、ほとんど記憶にないんですが。遠い昔過ぎて(笑)。
震災後は東京のスーパーなのに陳列台は隙間だらけでしたが、最近はほぼ震災前の品揃えになりつつあります。でも、震災の影響で野菜の産地に変化が。小松菜は福岡県の久留米、青ネギは高知の土佐。先日は幻(?)と呼ばれていた愛知県のキリンラーメンが売られていてビックリ。
博打汁の答えは、なんのことはない「賽の目に切った豆腐の味噌汁」でした。賽の目に切った豆腐=サイコロに見立て、博打となったそう。江戸時代の人って洒落っ気があったんですねー。
熱燗にしたらなんちゃって練酒の出来上がり。ぼて〜っとした茶 わん蒸しですよこれは。かき混ぜて飲んだらとろりとはしたけれ 甘いだけで酸味もなし(当たり前か…)。
 震災から4週間。被害に遭われた方のことや原発のことを考えると未だに心が落ち着きません。そんな中、どこか上の空で仕事をしてたようで、推敲前のコラム原稿を担当さんに送ってしまうというミスを犯してしまいました。指摘を受け、慌ててPC内を探したのですが、推敲後のテキストはなく影も形もありません。うっかり削除してしまったようです。
 先日子供の入学式で満開の桜を見たのですが、何があっても季節というものは巡ってくるものなんですね。そろそろ平常心を取り戻して普通の生活を送らねば…としみじみ思ってしまいました。

 最近、ちょっとハマっているものがありまして…。連載中の本誌コラムで料理の来歴や語源を調べるために、江戸時代の料理本を読んでいるのですが、それがかなり面白いんです!
 知らない料理がいっぱいあって、思わず作ってみたくなるようなものばかり。コラムには関係ない料理ばかりなので、ここでちょっとご紹介します。

『鶴の汁』ってなんだと思います? これは名前の通り、丹頂鶴の肉を使った味噌汁、またはすまし汁のこと。「料理物語(1643年)」や「江戸料理集(1677年)」などに紹介されていて、織田信長や徳川家康などが食べていたとか。江戸料理集には作り方が書いてあるのですが、丹頂鶴は特別天然記念物なので食べることはできません。でも、鶴ってどんな味がするんでしょうか? ちょっと気になります。

 あと、今度作ってみようと思ったのは字面がオシャレな『雪花菜汁』。これは「きらず汁」と読むそうで、雪花菜は卯の花、つまりおからの味噌汁なのだそう。おからは切らずに用いられるから、この名がついたんだとか。

 そして「料理物語」「料理早指南」等の料理書にあった『博打汁(ばくちじる)』なるもの。さてどんな汁ものでしょうか?
  答えは右の写真で!!

 最後に実際に作った『練酒(ねりざけ)』をご紹介。江戸時代の百科事典と言われる「和漢三才図会(1712年)」に、白酒と同類の精製したもので筑前博多の練酒が名高いとあります。現代でも博多で練酒を作る醸造元があるそうで、とろりとしていて甘酸っぱい味なのだとか。そしてその作り方が「料理物語」にありました!

ねりざけ
玉子に白ざたうを入れ
冷酒にてよくよくねりあはせ
かんをいたし出し候也

 材料は全部で3つ。分量が書いてなかったので、卵…1個 白砂糖…大1 日本酒…1合 で作ることに。
 完成まで約5分。熱燗がよかろうと鍋に張った湯の中でコトコト温めた結果、日本酒の茶わん蒸しの出来上がり!? そりゃ〜そうだわな。卵だもん、熱で固まるって…。恐る恐る飲んで(食べて)みたところ、お味は不味からず美味からず、でした。
 でもこのレシピ、卵酒と同じじゃ…!?
 ということで「料理物語」の卵酒を調べて見ると

玉子をあけ 
冷酒を少しずつ入れてよくときて
塩をすこし入れ かんをして出し候也
玉子一つに酒織部(織部の盃)に三盃入れよし

白砂糖が塩になってるだけで、練酒と同じじゃん(笑)。
 江戸時代の料理本って、本当に面白い…でしょ?