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第102回 今日も食べては書いてます! …Vol.99 『桜の散る季節』
春です。読者の皆様は無事お花見を終えられましたでしょうか。春の味覚も色々ありますが、旬というのは短いもの。桜の花みたく「あっ」と思う間に逃さぬよう、今こそ大切に味わいたいですね。そしてそれは、人にも言えることかもしれません。
文/福田幸江(『味いちもんめ〜独立編』シナリオ執筆者)
雪が残る義実家前。同い年の甥っ子と雪遊びする我が子。この甥っ子がまた素直でスタイルもよく、イケメンでカワイイったらありゃしない。血が繋がっているのに我が子は相撲部屋からスカウトがきそうなプックリ体型にして、ちょっと変わり者。この親ににしてこの子あり。重々承知しております、はい…。
義兄オススメのワンランク上の回転寿司で昼食。まあ、美味かったこと、美味かったこと! 北海道ならではのボタン海老、紅鮭、ツブ貝を始め、牛タンや焼き肉など、オリジナルなネタも豊富。家の近所にあったら毎日でも通いたい…。写真はイクラの握り。タップリこぼれてます! お義兄さん、ごちそうさまでした!
夕食は大好物のジンギスカン! 義弟のお嫁さんが選びに選び抜いたお店でいただきました。やはり本場は違います。しかも東京ではなかなか見かけない道内産のサフォーク種だそう。初め中ジョッキでいただいていたビールも4杯目から大ジョッキに…。お義兄さん、ごちそうさまでした!
函館駅隣りの朝市で発見! イカの釣り堀です。子どもがどうしても、とせがむので釣らせてみました。釣ったイカはその場で捌いて食べさせてくれます。1300円也。冬なのでイカはスルメイカではなくヤリイカでしたが、歯触りがパリパリして甘味もあり、美味しかった! イカのお刺身が嫌いだった我が子でしたが、自分で釣ったせいか美味い、美味いと食べていました。
函館最後の晩、これまた義弟のお嫁さんが選びに選び抜いたお店へ。居酒屋さんでしたが、魚料理も揚物、お好み焼きなどの焼き物などすべてが美味! 東京では珍しい地物のニシンやホヤのお刺身は格別でした。極めつけは写真の魚カジカのお刺身。イカツい顔からは想像できないくらい繊細で上品な味でした。やっぱり北海道は美味かった!!
 東京ではやっと満開を迎えた桜がもう散り始めています。桜の季節は暖かいと思ったら急に冷え込んだり、雨が降ったり風が強かったりと、よく天候が変わります。毎年、風雨にさらされる桜を見るたびに、女性を花にたとえた短詩「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」の花とは、桜のことかと思うほどです。何もこんな季節に咲かずとも、もっといい季節があったろうに…。
 今年は開花寸前の3月末より何かと忙しくしていたため、お花見の時期を逸してしまいました。でも、花は吉野桜のみならず! 忘れていました! 家の窓を開けると目の前に八重桜がの木があるんです。お隣の敷地の木ではありますが、八重桜はこれから開花シーズン。お家でじっくりお花見しようと思っています。

 3月末といえば、入院中の義兄をお見舞いすべく、ちょっくら函館へ帰省しておりました。まぁこれが自分の不甲斐無さをイヤ〜ッッ!というほど思い知らされることに。 空港に迎えに来てくれた義父にご挨拶したのですが、「や〜久しぶり! 20年ぶりかい?」と。
 えっ? そんなに…!? 自分の顔色が急激に赤から青に変わったのがわかるほど驚き、大後悔。その後義母と再会し、義父さんに20年ぶりと言われたことを告げ、ご無沙汰し過ぎですみませんと謝ったところ、義母はニコニコ笑い「いや〜、もっと会ってるでしょ? 16〜17年くらいじゃないかい?」と庇ってくれました。
 そんな…16年も20年も大差ないです…。御無沙汰どころ か義理欠いてますから。すみません! その上もしかすると義兄にお会いするのも自分の結婚式以来3度目か? さらに結婚して7〜8年経つ義弟のお嫁さんとも今回お初? 数十年前は貧乏ヒマ無しで、自分のことで精一杯。現在もあまり状況は変わっちゃいないけど、いや〜不義理の極みですよこれは…。義父母が生活が大変と分かって何も言ってこなかったのをいいことに、スッカリ甘えきっていました。これじゃ歳くっただけの非常識人です。
 さらに非常識人の自分とは真逆の義兄にも、かなり負担をかけてしまいました。せっかくお見舞いに来てくれたのに自分は行けないからと、昼夜の食事代をこっそり義弟に託してくれていたのです。食事代くらいは自分で出すと決めていたので、まあ飲んだ、食ったこと!!
 お会計の際、義兄の気遣いを知らされて愕然。もう、ここまでくるとバカ丸出しです。さらにさらに、我が子におこづかいまでいただき、「これでサングラスでも買って、カッコ良くしろよ」と、弟である我が旦那にまでおこづかいを渡してくれたのです。 旦那曰く、飛行機代を使ってわざわざ来てくれたから…という義兄の気遣いだそうで、弟といってもいい歳したオッサンの旦那はありがたく頂戴していました。
 そして旦那は義兄について、誠実かつ勤勉で長男という自覚を持ち、いつも家族を第一に考え、意見するときにも気遣いがあり、折に触れてそっと声をかけてくれる優しい人。自分たちが県外で自由にできたのも長男がしっかり実家を守ってくれていたからからだと、教えてくれました。
 今まで不義理していて気付かなかったけれど、今回の帰省で義兄の優しさが身にしみて分かりました。そして義弟のお嫁さんも気の回るいい人で、毎日のように義兄を見舞い、付き添っている義母にお弁当を届けています。滞在中 は初対面の私に気を使ってくれ、送迎やら食事の手配、我が子の世話までしてくれたのです。いや〜、年上なのに何もできない、気が回らない自分…情けないです(汗)。
 東京にいて何もできず、義父母や義弟夫婦に甘えてばかりで申し訳ないですが、GW過ぎに開花するという桜の季節には、またお見舞いに行ければいいなと思っています。 もちろんそのときは今回のことを踏まえて、迷惑をかけないよう気をつけます(笑)。そして親孝行しなくちゃ…ですね。
 自分がとんでもない人であることが発覚した帰省ではありましたが、家族の在り方や人の優しさ、気遣いを再発見、再認識できたかな…と思います。どこかで、義兄から受けた気遣いを物語にできたらな…と考えています。

 そうそう、物語といえば「独立編 第8集」ご覧になりましたでしょうか? カバー写真は春欄まんといった感のお刺身の盛り合わせです。カバー写真撮影時、思わず溜息をついてしまったほど美しい盛り付けです。
 そしてこの盛り合わせに込められた料理人の技と知識に触発されて「千種」という物語を書いてみました。カバー写真を見ながらご一読いただければ嬉しいです。
 やはり魅力的な人や美味しい料理との良い出会いがあると、その時に感じた思いを書いてみたくなります。例年、桜が葉桜花になる頃に花粉症の症状も収まってくるので、いろんな出会いを見つけに外へ出たいと思います。