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【新・味いちもんめ】の舞台裏
第105回 今日も食べては書いてます! …Vol.102 『祝! 独立編連載100回記念』
皆様に愛されて、『味いちもんめ〈独立編〉』もついに連載100回目を迎えました! 『味いちもんめ』時代から含めると、通算616回だそうです。料理も漫画も、長く愛され続けるにはやはり理由があるもの。今回福田氏は、この作品の原点である故・あべ善太さんを偲ぶ会に出席されたようです。
文/福田幸江(『味いちもんめ〜独立編』シナリオ執筆者)
(左)味いちを始める際、参考にと編集T氏から手渡された、あべ善太先生のシナリオです。コピーではありますが大切な宝物です。
(右)自分が一番初めに書いたシナリオで、ワープロで打ったもの。今回久しぶりに読み返してみたのですが、顔が赤くなってしまいました(汗)。
「あべ善太先生を偲ぶ会」の後、電車の時刻まで時間があったので、あべ先生が生活し、歩いたであろう最寄駅付近を散策。するとお菓子の自動販売機を発見。中には湘南クッキーなるものが…。神奈川県南部付近の名物(?)らしいです。左は小槌型の最中でこれまたこの辺りの名物だそう。
本誌でたま〜に掲載されている「味レシピ」。現在山形県の郷土料理を調査中。これは酒田市にある酒田納豆。パッケージには創業二百余年とあり、地元では有名なのだとか。ちなみに山形県には納豆をすりつぶして味噌汁にした納豆汁という郷土料理があるそうです。
最近ハマっている山形県のお米「つや姫」です。もっちりとして甘味があり、とっても美味しいお米。100回記念プレゼントにも、つや姫が掲載されていますが、私がスーパーで買っているものよりワンランク上だそう。ちなみにつや姫をプレゼントに選んだのは山形県出身の現担当編集G氏です。
知人からいただいた珍しい八重山かまぼこ。かまぼこというより、さつま揚げのような物ですが、この具がちょっと変わっていて、アーサ(海草)入り、モズク入り、ピパーズ(島こしょう)の葉入り、ヨモギ入りなんていうのがありました。それがかなりハマる味で、バター焼きにしていただいたのですが美味かった! 今度取り寄せる予定!
 この度『新・味いちもんめ−独立編−』がピッタリ、100話目となりました。これも「味いち」を生み出され たあべ善太先生、倉田よしみ先生や多くの編集者、取材にご協力くださった多くの方達のおかげでございます。

 そして一番の功労者(!)は、読者の方達です。

 その感謝を込めて5/25発売号では読者プレゼントを企画しています。プレゼント賞品は今までのお話に登場した食品や料理道具などの中から、倉田先生と不肖福田と担当編集者が厳選! 是非本誌をご覧になって、どしどしご応募ください!!

 今回、担当編集さんがあべ善太先生時代から現在までの作品数を調べた所、なんと600話を優に超えていたそうです! すごい数ですよね〜。あべ善太先生のお力があってこそ…と改めて感じています。と共に、自分の怖いもの知らずというか厚かましさに身が縮まる思いです。

 1999年5月、ひょんなことから「単行本1冊分の9話」というお話で「味いち」にかかわることになりました。 今思うと自分も若かったんですね、素人同然の自分が小学館漫画賞を受賞した作品の仕事を受けてしまったんですから。若気の至りというか、分別がないというか…。本来なら自分には無理です…と断るようなお話ですよ。今の自分ならその責任の重さから絶対断っていたと思います。

 もちろん、素人同然でしたから連載開始から数年は大変苦労しました。当時の一番最初の編集者T氏も私にはかなり手を焼いたかと思います。徐々に事の重大さにも気づき始めた自分は、T氏に「えらい仕事を受けてしまってプレッシャーだ」とか「あべ善太先生が生み出したキャラクターは恐れ多くて書けない」など、よく弱気な発言をしていました。T氏がそんな自分を励ますかのように言った言葉が今も忘れられません。「毎回ヒットを狙わなくてもいい。3割を目指して頑張ってください」この言葉にずいぶんと励まされ救われました。今もその言葉が励みに、またその言葉に胡坐をかかないよう頑張っています。

 そんな100回記念直前の先週土曜日、「あべ善太先生を偲ぶ会」がありました。毎年行われているもので、私も参加させていただいているのですが、今回その席上で初めてあべ善太先生直筆のシナリオを拝見することができたのです。

 B4サイズの原稿用紙にペンで書かれていて、欄外にはその後入れたであろう追加のト書きが小さな文字で書 かれていました。今では珍しい手書きの原稿ですが、あべ先生が連載を開始された約28年ほど前は、ワープロはあったものの、まだ高価で一般にはまだ普及していませんでしたから、手書きが普通。ちなみに自分がワープロを使い出したのは今から14年ほど前。それまでは自分も手書きでした。

 会に参加している編集者さん達は原稿を手に取り懐かしがっておられ、口々に手書きの原稿のほうが、作家さんが何を言いたいのか良く分かるとおっしゃっていました。筆圧や消しゴムの後、追加の文章などから作家さんが苦労している点、伝えたい点などが推察できるのだそうです。

 そういえば初めて出したシナリオはワープロ文書で、T氏から「手書きでもいいよ」と、そういったお話をうかがったことがありました。でも、当時は毎回かなりの大直しが入り、手書きよりワープロのほうが直しが容易だったため、自分は一度も手書きでシナリオを出したことがありません。しかし、あべ先生の手書きのシナリオはあべ先生のお人柄や作品に対する愛が溢れていて、まだ近くにいらっしゃるような温もりがあり、自分も原稿用紙に書いてみたくなりました。

 今回の100回記念ということでとても嬉しく、自分も頑張ってきたな…と感慨深いものがありますが、喜んでばかりはいられません。あべ、倉田両先生が大切にされている作品なのですから、名を汚さぬようさらに精進しなければ!! 不肖福田、身を引き締めて頑張りますので、読者の皆様も引き続きご愛読いただければ幸いです!