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Vol.6  ひっつみ(岩手)
郷土料理が生まれ、それぞれの地域に根付いていく過程を探っていくと、思わず、「なるほど?」と感じさせられるような要因があるものです。今回紹介する岩手県の名物『ひっつみ』は、関東地方のある県の郷土料理との間に、深い繋がりがあるようでして…。さて、その関係とは!?

写真は小麦粉にぬるま湯を加えて練って丸めた『ひっつみ』。ボウルで練りづらいようだったら、ある程度固まってきたところで、まな板に打ち粉をして練ってもいいでしょう。

岩手名物『ひっつみ』は、
当時は遠隔地だった関東から伝播!?
『ひっつみ』とは、岩手県の北上盆地を中心とした地域や青森県の南部地方で食べられている郷土料理で、小麦粉を使った水団(すいとん)のような料理です。地域によっては「とってなげ」「つめり」などと呼ばれています。
 発祥を調べてみると、水団や山梨県の郷土料理「ほうとう」などに代表される粉食の歴史にいきあたりました。小麦の粒を小麦粉とふすま(小麦の糠のこと)に分けて食用とするには、小麦を「ひく」という製粉作業が必要です。平安時代に、お茶とともに中国よりもたらされたお茶をひく道具が後に改良され石臼となり、製粉に使われるようになります。ただ、この頃に食べられていた素麺などの粉食は、寺院の僧や貴族だけが食べられた贅沢品。庶民が口にできるようになったのは、石臼が普及した江戸時代以降だそうです。文化文政期に書かれた料理本『料理早指南』には、小麦粉と葛粉で作る水団のような料理が紹介されています。
 その昔、現在の岩手県中北部から青森県東部にかけてこの地域を治めた盛岡藩(南部藩)の南部氏は、「ほうとう」の発祥地・山梨県(甲斐)の出身。このことから『ひっつみ』はは貴族や武家から庶民へと伝播し、各地に伝わったものと考えられます。また、東北地方の太平洋側の地域に吹き付ける“やませ”による米の冷害対策として、小麦や蕎麦の作付が奨励されてきた歴史背景もあり、独自の粉食文化として各地域に根付いたのでしょう。

[レシピ〜recipe〜] ひっつみ(4人分)

(材料)
【『ひっつみ』の生地】
●小麦粉…2カップ
●ぬるま湯…1/2カップ

【その他の具材】
●鶏もも肉…200g
●ごぼう…1本
●にんじん…1本
●だいこん…1/5本
●しいたけ…4〜5個
●みつ葉…適量
●長ねぎ…1/2本
●出汁…7カップ
●酒… 大さじ1と1/2
●塩… 小さじ1
●薄口しょうゆ…大さじ3
   
(作り方)
①…ボウルに小麦粉、ぬるま湯を少しずつ加え、耳たぶくらいの柔らかさにこねる。丸くまとめてラップなどをかけて、夏は30分、冬なら2時間ほどねかせておく。
②…鶏肉はひと口大に切る。だいこん、にんじんは短冊切り、ごぼうはささがきにして水にさらしてアクを抜き、ザルに上げる。
③…しいたけは薄切り、みつばは2cmの長さに切り、長ネギは白髪ねぎにする(5cm程度に切ってから縦に切り込みを入れて芯を取り除き、広げて端から細く切っていく。切った後、冷水にさらして水気をきる)。
④…鍋に出汁を入れて火にかけ、煮立ったらAを加える。野菜に火が通ったら酒、塩、薄口しょうゆを加え、しいたけを加え、一旦火を止める。
⑤…別鍋に水8カップ(分量外)を入れて火にかけ、沸騰したら@の生地を左手に持ち、ぬらした右手で薄くのばし、食べやすい大きさにちぎって加えていく。浮き上がってきたら冷水にとって水気をきる。
⑥…Cを再び火にかけ、煮立ってきたら中火にしてDを加え、ひと煮立ちしてひっつみが浮かんできたら器に盛り、三つ葉と白髪ねぎをちらす。
「生地をつまんで引きちぎること」が『ひっつみ』の語源。生地を丸めず、薄くのばすようにするのがコツです。喉越しをよくするために、片栗粉を少量加えるのも良いでしょう。その分量は生地の材料に片栗粉を大さじ2〜3杯を加え、ぬるま湯を大さじ1〜2杯程度、固さを見ながら加えていきます。また、つゆを濁らせないため一度別鍋でひっつみをゆでましたが、Cで火を止めずに、そこへ直接生地を入れてもかまいません。